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久喜市の空き家・空き地売却でよくあるトラブルとその解決策
空き家・空き地の売却は、所有者にとって大きな決断となります。特に久喜市では、年々増加する空き家問題への対応が課題となっています。相続や転居により空き家となった物件を長期間放置することで、様々なトラブルが発生するケースが増えています。本記事では、KEIAI幸手さくら不動産センターの25年以上の実務経験をもとに、空き家・空き地売却時によく発生するトラブルとその解決策について、具体的にご説明します。
1. 空き家・空き地が抱える主なリスク
空き家・空き地を放置することで、様々なリスクが発生します。特に防犯・防災面での危険性が高く、所有者の管理責任が問われる可能性があります。維持管理を怠ると、予期せぬトラブルや損害賠償責任が生じる可能性があり、資産価値の低下にもつながります。
主なリスク
1. 建物の老朽化による倒壊リスク
空き家の最も深刻な問題は、建物の老朽化です。定期的なメンテナンスが行われないことで、建物の強度が徐々に低下していきます。特に雨漏りは建物内部の腐食や劣化を急速に進行させ、基礎部分の損傷による構造的な問題を引き起こす可能性があります。さらに、台風や地震などの自然災害時には、通常の建物と比べて倒壊リスクが著しく高まります。
2. 防犯上の問題
管理が行き届いていない空き家は、犯罪の温床となりやすい環境を作り出します。不法侵入や不審者の侵入が発生するケースが多く、敷地内への不法投棄や廃棄物の堆積も深刻な問題となっています。さらに、放火などの犯罪の標的となるリスクも高く、近隣住民の不安感を増大させる原因となっています。
3. 近隣トラブル
空き家の放置は、近隣との関係悪化を招きやすい問題です。雑草の繁茂による景観の悪化や、害虫・野良動物の住処となることによる衛生問題が発生します。また、手入れされていない庭木の越境や枝落下は、近隣への直接的な被害につながり、コミュニティとの関係を悪化させる原因となります。
4. 経済的なリスク
空き家の所有には、予想以上の経済的負担が伴います。固定資産税は継続的に発生し、管理不全による資産価値の低下も避けられません。また、放置期間が長くなるほど修繕費用は増大し、最終的には多額の解体費用が必要となる可能性も高くなります。
✓ポイント
定期的な見回りと適切な管理が必要です。放置による損失は、売却時の価値低下だけでなく、予期せぬ損害賠償リスクにもつながります。早期の対策が、将来的なコスト削減につながります。
2. よくあるトラブル事例と対策
事例1:価格設定の失敗
適切な価格設定は、スムーズな売却の鍵となります。実際の事例として、久喜市内で相続した空き家を売却しようとしたA様のケースがあります。インターネットで調べた相場価格をもとに、2,500万円で売り出しましたが、6ヶ月経っても購入希望者が現れませんでした。
専門家に相談したところ、建物の経年劣化や立地条件を考慮すると、実際の適正価格は1,800万円程度であることが判明。価格を見直した結果、2ヶ月で購入希望者が見つかり、売却することができました。
対策
- 複数の不動産会社での査定を受け、適正価格を把握
- 近隣の実際の取引事例を詳しく確認
- 建物の状態、立地条件、市場動向を総合的に考慮
- 定期的な価格の見直しと柔軟な価格調整
事例2:契約トラブル
売買契約時の説明不足や認識の違いが、後々のトラブルにつながることがあります。久喜市内で実際にあったB様のケースでは、土地の境界が不明確なまま契約を進めてしまい、引き渡し後に隣地所有者とトラブルになりました。
また、建物に関する重要な説明が不足していたため、買主から損害賠償を請求されるケースもありました。このような契約トラブルを防ぐためには、専門家による適切な手続きと丁寧な説明が不可欠です。
対策
- 物件状態の詳細な調査と文書化
- 境界確定作業の実施
- 重要事項説明書の綿密な作成と説明
- 専門家による適切な契約書作成
- 取引条件の明確な記載
- 売主・買主双方の合意事項の文書化
事例3:引き渡し後のトラブル
建物の不具合や設備の故障が引き渡し後に発覚するケースが少なくありません。C様の事例では、売却時には問題がないと思われた給排水設備に不具合が発見され、修理費用の負担を巡って買主とトラブルになりました。
また、退去時の残置物の処理や、引き渡し後の近隣とのトラブルなど、予期せぬ問題が発生することもあります。これらのトラブルを未然に防ぐためには、事前の徹底した調査と明確な取り決めが重要です。
対策
- 建物状況調査(インスペクション)の実施
- 設備の動作確認と不具合の事前把握
- 瑕疵担保責任の範囲の明確化
- 引き渡し時の現況確認書の詳細な作成
- 残置物の処理に関する取り決め
- アフターフォローの体制整備
✓ポイント
売却前の徹底した調査と、専門家による適切な契約手続きが、トラブル防止の要となります。特に重要事項説明や契約書の作成では、プロフェッショナルのサポートを受けることで、多くのトラブルを未然に防ぐことができます。
3. 売却時の注意点
必要書類の準備
売却手続きを円滑に進めるためには、必要な書類を適切に準備することが重要です。以下の表は、主な必要書類とその概要をまとめたものです。
書類名 |
取得先 |
備考 |
有効期限 |
登記簿謄本 |
法務局 |
所有権の証明 |
3ヶ月以内 |
公図 |
法務局 |
境界の確認用 |
なし |
固定資産税評価証明書 |
市役所 |
価格査定の参考 |
1年 |
建築確認通知書 |
建築主事等 |
建物の適法性確認 |
なし |
固定資産税納税証明書 |
市役所 |
税金の納付状況確認 |
3ヶ月以内 |
住民票 |
市役所 |
売主の本人確認 |
3ヶ月以内 |
印鑑証明書 |
市役所 |
契約時に必要 |
3ヶ月以内 |
売却までの具体的な流れ
空き家・空き地の売却は、以下のような段階を経て進められます。各段階で適切な対応を取ることで、スムーズな売却が実現できます。
1. 不動産会社への相談
まずは信頼できる不動産会社に相談することから始まります。この段階では、複数の不動産会社に相談することをお勧めします。それぞれの会社の対応や提案内容を比較することで、最適なパートナーを選ぶことができます。また、売却に関する要望や条件を明確にし、概算の売却価格について確認することも重要です。
2. 物件調査・査定
選定した不動産会社により、物件の詳細な調査が行われます。建物の現況調査、土地の測量・境界確認、周辺相場の調査などを通じて、適正な売却価格が算出されます。この段階での正確な調査が、スムーズな売却につながります。
3. 媒介契約の締結
物件調査・査定の結果を踏まえ、不動産会社と媒介契約を締結します。契約内容、手数料、販売促進方法などについて、十分な説明を受けながら進めていくことが重要です。
4. 物件広告開始
不動産会社により、物件の魅力を最大限に引き出す広告が作成されます。写真撮影や広告原稿の作成、Webサイトへの掲載、チラシの作成など、様々な方法で物件情報が発信されます。
5. 購入希望者との交渉
購入希望者からの問い合わせや内覧希望に対応します。この段階では、不動産会社が仲介役として価格交渉や条件調整を行い、売主の意向を適切に伝えながら交渉を進めます。
6. 売買契約の締結
購入希望者との条件が整ったら、売買契約を締結します。重要事項説明を受け、契約書の内容を確認したうえで、手付金の受け渡しが行われます。
7. 決済・引き渡し
最終的な残代金の決済と物件の引き渡しが行われ、所有権移転登記の手続きが完了したところで、売却が完了します。
地域特性を理解している不動産会社への相談が重要です。久喜市の不動産市場に精通した専門家のサポートを受けることで、スムーズな売却が可能となります。特に、地域ごとの需要や価格相場は大きく異なるため、地元密着の不動産会社の知見が有用です。
✓ポイント
書類準備から売却完了まで、専門家のサポートを受けることで、安全かつ確実な取引が実現できます。特に重要な書類の準備や期限管理は、プロのアドバイスを受けることで、スムーズに進めることができます。
4. 専門家への相談のメリット
専門家に相談することで、多くのメリットを得ることができます。以下に主なメリットを詳しく説明します。
1. 適切な価格設定
専門家は地域の不動産相場を熟知しており、適切な価格設定をサポートします。物件の状態や立地条件、市場動向などを総合的に分析し、最適な売却価格を提案します。また、売出し後の市場反応に応じて、値下げのタイミングや価格改定の判断もサポートしてくれます。
2. スムーズな売却プロセス
不動産の売却には、多くの書類作成や手続きが必要となりますが、専門家がこれらを一括してサポートします。必要書類の作成から管理、買主との交渉、契約手続きまで、すべての過程をスムーズに進行させることができます。また、関係各所との調整も専門家が代行することで、スムーズな売却が実現します。
3. トラブル防止
経験豊富な専門家は、売却に関する様々なリスクを事前に把握し、適切な対策を講じることができます。法的問題への対応や契約書類の作成、さらには引き渡し後のアフターフォローまで、きめ細かなサポートによりトラブルを未然に防ぎます。万が一の問題発生時も、迅速な対応が可能です。
4. 時間と労力の節約
以下のような煩雑な作業を専門家が代行することで、売主の時間と労力を大幅に節約できます: - 広告宣伝活動の実施 - 内覧対応 - 契約関連書類の作成 - 決済手続きの実行 - 登記手続きのサポート
✓ポイント
KEIAI幸手さくら不動産センターでは、久喜市での25年以上の実績を活かし、お客様一人一人に合わせたオーダーメイドの売却プランをご提案いたします。地域密着だからこそできる、きめ細やかなサポートが特長です。
5. まとめ
空き家・空き地の売却には、様々なリスクやトラブルが潜んでいます。しかし、適切な対策と専門家のサポートがあれば、安全かつ確実な売却が可能です。特に重要なポイントは以下の通りです。
1. 早期対応の重要性
- 建物の劣化防止
- 資産価値の維持
- トラブルの未然防止
2. 適切な価格設定
- 市場相場の把握
- 物件状態の正確な評価
- 合理的な価格設定
3. 専門家の活用
- 適切なアドバイス
- 確実な手続き
- トラブル対応
久喜市で空き家・空き地の売却をお考えの方は、KEIAI幸手さくら不動産センターにご相談ください。業界経験25年以上の実績を活かし、お客様の大切な財産の売却を全力でサポートいたします。初回相談は無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
✓ポイント
早期の対応と専門家への相談が、トラブルのない円滑な売却の近道です。特に地域密着の不動産会社に相談することで、地域特性を活かした最適な売却方法を見つけることができます。
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監修者情報
増田 純一 KEIAI幸手サクラ不動産センター 代表
不動産業界歴25年以上。
20年以上の業界歴をもとにした経験と知識、そしてFC加盟店ならではの情報網をもって、お客様を徹底サポート。
士業とのつながりもあるため、相続や離婚による売却など、法律が絡む複雑な案件にも対応。宅地建物取引士
2級ファイナンシャル・プランニング技能士